SRSサイドエアバッグ & SRSカーテンシールドエアバッグ概要
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SRSサイドエアバッグ,SRSカーテンシールドエアバッグ,サイドエアバッグセンサー,サイドエアバッグセンサーリヤ,センターエアバッグセンサー(コンピューター)などで構成されています。
主要構成部品と機能
構成部品
機 能
SRSサイドエアバッグ
インフレーターとバッグにより構成されています。センターエアバッグセンサー(コンピューター)からの点火信号によりインフレーターがガスを発生,瞬時にバッグを膨らませ,搭乗者の胸部への衝撃を緩和・吸収します。
SRSカーテンシールドエアバッグ
インフレーターとバッグにより構成されています。センターエアバッグセンサー(コンピューター)からの点火信号によりインフレーターがガスを発生,瞬時にバッグを膨らませ,搭乗者の頭部への衝撃を緩和・吸収します。
エアバッグウォーニングランプ
システム異常時,点灯してドライバーに警告します。
サイドエアバッグセンサー, エアバッグセンサーリヤ
衝突時の減速度を検出して点火判定を行い,点火信号をセンターエアバッグセンサー(コンピューター)に送ります。
センターエアバッグセンサー (コンピューター)
サイドエアバッグセンサーおよび,サイドエアバッグセンサーリヤからの信号を基に点火判定を行い,SRSサイドエアバッグおよび,SRSカーテンシールドエアバッグに点火信号を送ります。システム異常時,ダイアグノーシスモードに切り替えることによりシステムの故障診断を行います。
関連システム
プリテンショナー機構の構造と作動
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プリテンショナー機構部は,ガスジェネレーター,ピストンラックとピニオンなどで構成されています。
フォースリミッター機構の構造と作動
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フォースリミッター機構部は,トーションバー,スプールなどにより構成されています。
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プリテンショナーの作動が完了し,シートベルトが乗員の移動により引き出されるとELR部がロックし,フォースリミッターが作動を始めます。 ベルトが規定加速度以上で引き出されるか,車両に規定値以上の加速度が加わるとELR機構が作動し,ベルトが引き出せなくなります。
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ベルトが規定加速度以上で引き出されるか,車両に規定値以上の加速度が加わるとELR機構が作動し,ベルトが引き出せなくなります。
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ELRロック状態で規定荷重を超えた張力がベルトに加わると,トーションバーが捻られ,トーションバーと一体のスプールが回転してベルトが引き出され,ベルト張力が一定に保たれます。
関連部品
デュアルステージ(2段制御式)運転席SRSエアバッグ
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デュアルステージ(2段制御式)運転席SRSエアバッグをステアリングホイールパッドに内蔵しました。
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SRSエアバッグは非分解式となっており,インフレーター,バッグおよびステアリングホイールパッドなどで構成されています。
運転席SRSエアバッグコーションラベル
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インフレーター部に取り扱い方法などの注意事項を記載した,サービス用コーションラベルを貼付しました。
デュアルステージ(2段制御式)助手席SRSエアバッグ
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デュアルステージ(2段制御式)助手席SRSエアバッグを助手席側インストルメントパネル内上部に配置しました。
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SRSエアバッグは非分解式となっており,ケース,インフレーターおよびバッグなどにより構成されています。
助手席SRSエアバッグコーションラベル
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インフレーター部に取り扱い方法などの注意事項を記載した,サービス用コーションラベルを貼付しました。
プリテンショナー + フォースリミッター付きシートベルト
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運転席,助手席およびリヤ外側席のシートベルト巻き取り部にプリテンショナー + フォースリミッター機構を設定しました。
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シートベルトは,ベルト巻き取り機構・ELRロック機構,プリテンショナー機構,フォースリミッター機構などにより構成されています。
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シートベルト表面に取り扱い方法などの注意事項を記載した,サービス用コーションラベルを貼付しました。
プリテンショナー機構の構造と作動
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プリテンショナー機構部は,ガスジェネレーター,ピストンラックとピニオンなどで構成されています。
フォースリミッター機構の構造と作動
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フォースリミッター機構部は,トーションバー,スプールなどにより構成されています。
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プリテンショナーの作動が完了し,シートベルトが乗員の移動により引き出されるとELR部がロックし,フォースリミッターが作動を始めます。 ベルトが規定加速度以上で引き出されるか,車両に規定値以上の加速度が加わるとELR機構が作動し,ベルトが引き出せなくなります。
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ベルトが規定加速度以上で引き出されるか,車両に規定値以上の加速度が加わるとELR機構が作動し,ベルトが引き出せなくなります。
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ELRロック状態で規定荷重を超えた張力がベルトに加わると,トーションバーが捻られ,トーションバーと一体のスプールが回転してベルトが引き出され,ベルト張力が一定に保たれます。
運転席SRSニーエアバッグ
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運転席SRSエアバッグを運転席側インストルメントパネル内下部に配置しました。
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SRSエアバッグは非分解になっており,ケース,インフレーター,バッグなどにより構成されています。
運転席ニーエアバッグコーションラベル
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ケース部に取り扱い方法などの注意事項を記載した,サービス用コーションラベルを貼付しました。
シートベルトコーションラベル
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シートベルトの表面にサービス用のコーションラベルを貼付しました。
運転席シートポジションセンサー
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2段制御式のデュアルステージ運転席SRSエアバッグ採用に伴い,運転席シート内にシートポジションセンサーを設定しました。
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シートポジッションセンサーは,運転席シートの前後位置を検出し,運転席SRSエアバッグの作動を最適にするための信号をセンターエアバッグセンサーに送信します。
フロントエアバッグセンサー
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フロントメンバー上に,フロントエアバッグセンサーを取り付けました。
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フロントエアバッグセンサーは,前方からの衝撃を感知して減速度信号をセンターエアバッグセンサー(コンピューター)に送信します。
センターエアバッグセンサー(コンピューター)
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センターエアバッグセンサー(コンピューター)は,Gセンサーと点火判定回路,バックアップ電源回路などにより構成されています。
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フロントエアバッグセンサーおよびGセンサーからの信号により,デュアルステージ(2段制御式)運転席・助手席エアバッグ,プリテンショナーおよび運転席ニーエアバッグの点火判定を行うとともに,サイドエアバッグセンサーおよびサイドエアバッグセンサーリヤからの信号により,SRSサイドエアバッグおよびSRSカーテンシールドエアバッグの点火判定を行います。また,ダイアグノーシス機能を備え,システム異常時の自己診断を行っています。
構成部品一覧
構成部品
機 能
Gセンサー
衝撃により減速度が加わると,減速度に対してリニアな信号を出力します。
バックアップ電源回路
衝突時や電源系が故障した場合にシステムに電源を供給するバックアップコンデンサーと昇圧を行う昇圧回路により構成されています。
コンピューター(点火判定回路)
フロントエアバッグセンサーからの信号により所定の演算を実施し,演算値があらかじめ設定された値を越えた場合に点火信号を送ります。また故障診断回路によりシステム全体の故障の有無を診断してドライバーにシステムの異常を知らせるとともに,ダイアグノーシス機能によりシステム異常箇所の診断を行っています。
作動判定
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デュアルステージ(2段制御式)SRSエアバッグ,SRSニーエアバッグおよびプリテンショナー付きシートベルトは,前突時の衝撃により点火します。判定は,フロントエアバッグセンサー信号とセンターエアバッグセンサー(コンピューター)内の電子センサーおよびセーフィングセンサーの信号を基に行っています。
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SRSサイドエアバッグは,側突時の衝撃によりサイドエアバッグセンサー内の電子センサーおよびセンターエアバッグセンサー(コンピューター)内の電子セーフィング回路の両方がONした場合に点火します。
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SRSカーテンシールドエアバッグは,上記の条件を満たしたSRSサイドエアバッグの点火信号または,サイドエアバッグセンサーリヤ内の電子センサーおよびセンターエアバッグセンサー(コンピューター)内の電子セーフィング回路の両方がONした場合に点火します。
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センターエアバッグセンサー(コンピューター)は作動した実績を残すため,プライマリーチェック後もエアバッグウォーニングランプを点灯させます。このウォーニングは消去できません。
診断回路の作動
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メーター内のウォーニングランプにより,診断回路の作動表示を行っています。診断回路はプライマリーチェック,常時チェックの2つの期間に分けて作動します。
プライマリーチェック
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IG ONにすると,約6秒間エアバッグウォーニングランプを点灯させて,プライマリーチェックを行います。なお,この期間は点火禁止状態としてセンターエアバッグセンサーの作動診断を行います。このプライマリーチェック中に異常が検出されると,IG ONにしてから6秒を経過後も,エアバッグウォーニングランプは消灯されずに点灯したままとなります。
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展開作動したセンターエアバッグセンサーは,故障の有無に関わらず,プライマリーチェック後もウォーニングランプが点灯のままになります。
常時チェック
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プライマリーチェック終了後,エアバッグウォーニングランプが消灯すると点火可能状態となり,診断回路はシステムに異常がないかを常時チェックします。もし,この常時チェック中に故障が検出されると,エアバッグウォーニングランプを点灯します。(なお,電源電圧低下のウォーニング表示は電源電圧が正常に復帰した後に消灯します。)
ダイアグノーシス機能
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新ダイアグノーシス機能を採用し,DLC3に診断ツールを接続することで故障箇所の診断コードを読みとることができます。なお,ダイアグノーシスモードの詳細は修理書を参照して下さい。
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ダイアグノーシスモードに切り替えることにより,インジケーターランプの点滅回数から異常箇所の診断結果を表示することができますが,故障原因を特定できないため,今回は使用していません。
センターエアバッグセンサーコーションラベル
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センターエアバッグセンサー(コンピューター)上部に取り扱い方法などの注意事項を記載した,サービス用コーションラベルを貼付しました。