構造と作動

メーター & ゲージシステム

メーター & ゲージシステム構成

  1. 主要構成部品
  2. コンビネーションメーター(コンビネーションメーターコンピューター)との接続先一覧
    表示部位名称
    接続先名称
    多重
    単独
    スピードメーター
    スキッドコントロールコンピューター*1
     
    スピードセンサー*2
     
    タコメーター
    エンジンコントロールコンピューター
     
    フューエルゲージ・フューエル残量ウォーニングインジケーターランプ
    フューエルセンダーゲージ
     
    エンジンコントロールコンピューター
     
    ウォーターテンパラチャゲージ
    エンジンコントロールコンピューター
     
    オド/トリップメーター
    スキッドコントロールコンピューター*1
     
    スピードセンサー*2
     
    NAVI・AI-SHIFTギヤポジションインジケーター*3
    エンジンコントロールコンピューター
     
    作動/ウォーニングインジケーターランプ
    A/Tシフトポジション*1
    エンジンコントロールコンピューター
     
    ターンシグナル
    フラッシャーリレー
     
    ECT POWER*1
    エンジンコントロールコンピューター
     
    ECT SNOW*1
    エンジンコントロールコンピューター
     
    ETCS SNOW*2
    エンジンコントロールコンピューター
     
    TRC OFF*4
    スキッドコントロールコンピューター
     
    ABS
    スキッドコントロールコンピューター
     
    セキュリティー*5
    エンジンコントロールコンピューター
     
    ドア
    MPXボデーコンピューター
     
    運転席シートベルト非着用
    MPXボデーコンピューター
     
    ブレーキ
    スキッドコントロールコンピューター
     
    ハイビーム
    ディマリレー
     
    VSC*6
    スキッドコントロールコンピューター
     
    4WD*7
    スキッドコントロールコンピューター
     
    スリップ*8
    エンジンコントロールコンピューター
     
    CRUISE*9
    エンジンコントロールコンピューター
     
    ECO*10
    エンジンコントロールコンピューター
     
    SRSエアバッグ
    センターエアバッグセンサーASSY
     
    チャージ
    エンジンコントロールコンピューター
     
    オイルプレッシャー
    エンジンコントロールコンピューター
     
    チェックエンジン
    エンジンコントロールコンピューター
     
    マルチブザー
    キー抜き忘れウォーニング
    MPXボデーコンピューター
     
    リバースウォーニング
    エンジンコントロールコンピューター
     
    ドア開放走行ウォーニング
    MPXボデーコンピューター
     
    スキッドコントロールコンピューター*1
     
    スピードセンサー*2
     
    □ 参 考 □
    *1:A/T車
    *2:M/T車
    *3:5速A/Tのトヨタエレクトロマルチビジョン装着車
    *4:TRC装着車
    *5:イモビライザーシステム装着車
    *6:VSC装着車
    *7:4WD車
    *8:4WD車,TRC・VSC装着車
    *9:クルーズコントロールシステム装着車
    *10:ECOシステム装着車

    助手席シートベルト非着用ウォーニングインジケーターランプ(コンビネーションメーターコンピューター)との接続先一覧
    表示部位名称
    接続先名称
    多重
    単独
    助手席シートベルト非着用ウォーニングインジケーターランプ
    エアコンディショナーアンプリファイヤーASSY
     

作動ブロック図

コンビネーションメーター

スピードメーター

  1. スピード表示
    1. スキッドコントロールコンピューター(A/T車)またはスピードセンサー(M/T車)からのトランスアクスル回転軸1回転あたり4パルス相当の車速信号を入力信号として,メーターコンピューターに入力します。メーターコンピューターは車速信号パルスをカウントし,その車速に応じて各コイルへ流す電流の強さおよび方向の信号を各コイルに流し,それによってできる合成磁界の方向に指針(マグネット)を振らせます。

タコメーター

  1. エンジン回転数表示
    1. エンジンコントロールコンピューターからのエンジン回転軸2回転あたり6パルスの矩形波信号を入力信号として,メーターコンピューターに入力します。メーターコンピューターは矩形波信号パルスをカウントし,その回転数に応じて各コイルへ流す電流の強さおよび方向の信号を各コイルに流し,それによってできる合成磁界の方向に指針(マグネット)を振らせます。

フューエルゲージ・フューエル残量ウォーニングインジケーターランプ

  1. 機能
    1. フューエル残量表示機能
      1. フューエルゲージは,フューエルタンクの残量(液量信号)とエンジンのフューエル使用量(双方向ボデー多重通信の燃料噴射データー)を演算処理した数値に基づいてフューエル残量を表示します。これにより,坂道走行時や旋回時など,フューエル液面が変動する場合での指針変動を抑え,より正確な残量表示を行います。
        1. フューエル残量ウォーニング表示機能
          1. フューエル残量表示と同様の演算処理を行うことにより,フューエル液面変動に影響されにくいものとし,より正確な時期(フューエル残量約11L以下時)にウォーニング表示を行います。
    2. 燃料噴射量データー異常時処理
      1. 燃料噴射量データーに異常(データー不良・通信途絶など)がある場合,フューエルタンクの残量のみによる表示を行います。(ただし,この場合,若干指針変動が大きくなります。)

  2. 作動
    1. フューエル残量表示作動
      1. メーターコンピューターはフューエルセンダーゲージの出力電圧によるフューエルタンク内液量信号を入力するとともに,エンジンコントロールコンピューターからの燃料噴射量(燃料噴射時間)データーを双方向ボデー多重通信により受信しています。メーターコンピューターは,これらの信号を演算処理することによりフューエル残量表示データーを算出し,このデーターに基づいて指針を駆動して,フューエル残量を表示します。また,メーターコンピューターが算出したデーターが約11L以下の場合,同時にドライバーを駆動してフューエル残量ウォーニングインジケーターランプを点灯させます。
    2. 燃料噴射量データー異常時処理作動
      1. メーターコンピューターは双方向ボデー多重通信によるエンジンコントロールコンピューターからの燃料噴射量(燃料噴射時間)データーを入力できない場合,フューエルタンク内液量信号=フューエル残量表示データーとして処理します。

ウォーターテンパラチャゲージ

  1. 機能
    1. 水温データー異常時処理
      1. ウォーターテンパラチャゲージは双方向ボデー多重通信により水温データーを受信することで水温表示を行っています。
      2. この水温データーに異常(データー不良・通信途絶など)が発生した場合は,“C”(クール)以下を表示します。なお正常なデーターを受信すると,このデーターに応じた表示に復帰します。

  2. 作動
    1. エンジンコントロールコンピューターは水温センサーの出力電圧による水温信号を入力し,水温信号データーを双方向ボデー多重通信によりメーターコンピューターへ送信します。メーターコンピューターはこのデーターを平均化処理した値に基づいて指針を駆動し,エンジン冷却水温を表示させます。
    2. メーターコンピューターは双方向ボデー多重通信によるエンジンコントロールコンピューターからの水温データーが受信できない場合,指針を“C”(クール)以下に駆動します。

オド/トリップメーター

  1. 機能
    1. オド/トリップメーターは,スピードメーター内下部の同一位置に切り替え表示するものとし,走行距離をLCDによる7セグメント構成のアラビア数字でデジタル表示します。表示範囲は,オドメーターは1km刻みで最大999999kmまで,トリップメーターは0.1km刻みで最大9999.9kmまでとしました。なお,トリップメーターはA・B 2個の表示機能を持ち,オドメーターも含めて3チャンネル独立係数としました。
    2. 各モードの切り替えは,オド/トリップ切り替え・リセットスイッチをONすることによって行い,オドメーター→トリップメーターA→トリップメーターBの順に表示します。また,トリップメーターAまたはB表示中にトリップメーターリセットスイッチを約1秒以上押すことにより,現在表示中のトリップモードの走行距離表示を0.0kmに戻し,トリップメーターリセットスイッチをOFFにした時点から再び計測を開始します。

  2. 作動
    1. メーターコンピューターがスキッドコントロールコンピューター(A/T車)またはスピードセンサー(M/T車)からの車速パルス信号をカウント・積算することにより走行距離データーを算出し,ドライバーを介して該当するLCDのセグメントを点灯することで,走行距離の表示を行います。オド/トリップ切り替え・リセットスイッチ信号をメーターコンピューターが入力して,トリップメーターA→トリップメーターBの各表示切り替え,トリップメーターのリセットを行います。
    2. オド/トリップ切り替え・リセットスイッチ信号をメーターコンピューターが入力して,トリップメーターA→トリップメーターBの各表示切り替え,トリップメーターのリセットを行います。
    3. 走行距離データーの保持は,メーターコンピューターが行っています。なお,オドメーターは不揮発性メモリーICを使用して+B電源OFF後もデーターを記憶しています。
    4. □ 参 考 □
      * : 電源が供給されなくてもデーターを記憶し続けるメモリーIC。

A/Tシフトポジションインジケーターランプ:A/T車

  1. 機能
    1. シフトポジションデーター異常処理機能
      1. A/Tシフトポジションインジケーターランプは双方向ボデー多重通信によりシフトポジションデーターを入力することでシフトポジションの表示を行っています。
      2. このシフトポジションデーターに異常(複数同時受信・通信途絶など)が発生した場合は,以下のように表示を行います。なお,正常なデーターを受信すると,このデーターに応じた表示に復帰します。

  2. 作動
    1. シフトポジションデーター異常時処理
      1. エンジンコントロールコンピューターはニュートラルスタートスイッチからのシフトポジション信号を入力し,このデーターを双方向ボデー多重通信によりメーターコンピューターへ送信します。メーターコンピューターはこの信号に基づいて該当するシフトポジションインジケーターランプを点灯させています。
      2. メーターコンピューターは複数のシフトポジションデーターを受信した場合,複数のシフトポジションインジケーターランプを同時点灯させ,シフトポジションデーターを受信できない場合,いずれのシフトポジションインジケーターランプも点灯させません。

NAVI・AI-SHIFTギヤポジションインジケーター:5速A/Tのトヨタエレクトロマルチビジョン装着車

  1. 機能
    1. ギヤポジション表示機能
      1. NAVI・AI-SHIFTギヤポジションインジケーターは,スピードメーター下部に配置し,シフトポジションP・R・N以外のときLCDによりNAVI・AI-SHIFT実施状態および現在のギヤポジションを7セグメント構成のアラビア数字でデジタル表示します。
      2. トランスミッションのNAVI・AI-SHIFTを行っている場合に「NAVI-ECT」を表示し,この制御により選択された現在のギヤポジション「3/4/5」を表示します。NAVI・AI-SHIFTの詳細についてはシャシーの電子制御式オートマチックトランスミッション[A650E]を参照してください。(参照先 電子制御式オートマチックトランスミッション[A650E]−構造と作動
      3. トランスミッションのNAVI・AI-SHIFTを行っていない場合は「NAVI-ECT」の表示を消し,現在のギヤポジション「1/2/3/4/5」を表示します。
      4. トヨタエレクトロマルチビジョンシステムのマルチディスプレイを操作することにより,このインジケーター表示のON/OFFを設定することができます。詳細についてはエレクトリカルのトヨタエレクトロマルチビジョンシステムを参照してください。(参照先 トヨタエレクトロマルチビジョンシステム−構造と作動

  2. システム概要
  3. マルチディスプレイからの各信号による設定情報が,トランスミッションのNAVI・AI-SHIFTを行うエンジンコントロールコンピューターに送られています。エンジンコントロールコンピューターからコンビネーションメーターへは,これらの設定情報と合わせて制御情報が送られており,この情報に基づいてNAVI・AI-SHIFTギヤポジションインジケーターの表示を行います。
    1. 異常信号時処理
      1. エンジンコントロールコンピューターからコンビネーションメーターへの情報は双方向ボデー多重通信の信号を用いて送られており,これらの信号に異常(データー不良・通信途絶)が発生した場合は以下のような表示を行います。
        1. インジケーター表示なし
        2. メーター表示信号が受信できないとき。
          イグニッションスイッチ ON初回時にギヤポジションインジケーター表示に関する信号が途絶したとき。
        3. 「GEAR POSITION」のみ表示
        4. イグニッションスイッチ ON初回時に不良な現ギヤポジションデーターを受信したとき。
        5. 前回表示保持(シフト制御されても表示不変)
        6. 走行中にギヤポジションインジケーター表示に関する信号が途絶したとき。
          走行中に不良な現ギヤポジションデーターを受信したとき。

  4. 作動
  5. マルチディスプレイはエンジンコントロールコンピューターに「メーター表示設定信号」・「NAVI・AI-SHIFT設定信号」をAVC-LANにより送信し,これをゲートウェイコンピューター(AVC-LANアダプター)が中継して双方向ボデー多重通信信号としてエンジンコントロールコンピューターが受信しています。
    メーターコンピューターはエンジンコントロールコンピューターから表示条件となる「メーター表示信号」・「シフトポジションD・4・3・2・L信号」と「現ギヤポジション1/2/3/4/5」を双方向ボデー多重通信により受信すると,ドライバーを駆動して“GEAR POSITION”と該当するLCDのセグメントを表示させます。
    エンジンコントロールコンピューターがNAVI・AI-SHIFTを行うと「NAVI・AI-SHIFT実施信号」を双方向ボデー多重通信によりメーターコンピューターへ送信し,これを受信してメーターコンピューターは“NAVI-ECT”のセグメントを点灯させます。

マルチブザー

  1. 機能
    1. キー抜き忘れ・リバース・ドア開放走行の各ウォーニング項目発生時にコンビネーションメーター内蔵のマルチブザーを断続的または単発吹鳴し運転者に警告します。
      1. キー抜き忘れウォーニングブザー仕様
        1. イグニッションキー(イグニッションスイッチ OFF)が差し込んである状態で運転席ドアを開けたときに吹鳴。
        2. 吹鳴条件解除時は吹鳴を即停止。
        3. 吹鳴中にキー抜き忘れを示す信号「キー抜き忘れウォーニング指示信号」が10秒間受信できない場合は吹鳴を停止。
      2. リバースウォーニングブザー仕様:A/T車
        1. シフトポジション“R”(後退)位置のときに吹鳴。
        2. 吹鳴条件解除時は吹鳴を即停止。
        3. 吹鳴中にシフトポジション“R”(後退)位置を示す信号「シフトポジションR信号」が3秒間受信できない場合は吹鳴を停止。
      3. ドア開放走行ウォーニングブザー仕様
        1. 運転席以外のドアが開いている状態で車速5km/h以上が1秒以上継続したときに吹鳴。
        2. 吹鳴条件解除時は1周期吹鳴した後に停止。

  2. 作動
    1. メーターコンピューターが各コンピューターからの「キーアンロックスイッチ信号」・「運転席ドアカーテシランプスイッチ信号」・「シフトポジションR信号」・「助手席・後席右側・後席左側ドアカーテシランプスイッチ信号」を双方向ボデー多重通信により受信するとともに,車速パルス信号を入力することにより,各状態に応じてブザーを吹鳴させます。

スピードセンサー

  1. 作動
    1. 各車輪に取り付けられたABS用の車輪速センサーから出力されるタイヤ1回転あたり48パルスの車輪速パルス信号を,スキッドコントロールコンピューターがトランスミッション1回転あたり4パルス相当の車速パルス信号に変換し,コンビネーションメーターへ出力します。(A/T車)
    2. トランスミッションに取り付けられたスピードセンサーから出力されるトランスミッション1回転あたり4パルス相当の車速パルス信号をコンビネーションメーターへ出力します。(M/T車)

レオスタット

  1. 機能
    1. レオスタットスイッチはコンビネーションメーター内の右下部に取り付けられており,スイッチを押すごとにメーター照度を任意に切り替えることができます。
    2. レオスタットスイッチによる照度切り替えパターンは,スピードメーターなどの指針・文字盤面とオド/トリップメーターなどのLCD表示部でそれぞれ設定されており,指針・文字盤面は夜間判定時のみ,LCD表示部は昼間/夜間判定時ともに任意に照度を切り替えることができます。また,LCD表示部には,夜間判定時でも昼間判定時と同様の照度へ切り替えることのできるテールキャンセル機能を設定しました。
    3. コンビネーションメーター照度切り替え部位一覧
      レオスタットスイッチによる照度切り替え
      照度調整可能部位
      • 昼間/夜間判定時とも可能
      • テールキャンセル機能あり
      オド/トリップメーター(NAVI・AI-SHIFTギヤポジションインジケーターを含む)
      • 夜間判定時のみ可能
      • テールキャンセル機能なし
      スピードメーター・タコメーター・ウォーターテンパラチャゲージ・フューエルゲージ
      • 不可(昼間/夜間判定による2段階照度切り替えは実施)
      A/Tシフトポジションインジケーターランプ(除く“R”)・作動インジケーターランプ(ECT POWER/ECT SNOW/ETCS SNOW/CRUISE/ECOのみ)
      □ 参 考 □
      * : レッドゾーンの照度は,他の部位に対して高めに設定してあります。

  2. 調光特性
    1. メーター輝度はライトコントロールスイッチの操作またはライトコントロールセンサーの昼夜判定(ライトコントロールスイッチ AUTO時)によるテールランプON/OFF信号により夜間の調光特性と昼間の調光特性に切り替えられ,それぞれの場合でレオスタットスイッチを操作することにより,メーター輝度を調整できます。また,指針・文字盤面とLCD表示部でそれぞれ異なる調光特性を持たせています。
    2. 調光範囲は,LCD表示部の最高輝度を100%とした場合,LCD表示部輝度を昼間判定時では20〜100%の間で5段階の調整を可能とし,夜間判定時では2〜60%(テールキャンセル)の間で5段階の調整を可能としました。指針・文字盤面輝度は昼間判定時では0%(照明消灯)で固定とし,夜間判定時のみ2〜14%の間で5段階の調整を可能としました。
    3. □ 参 考 □
      * : メーター輝度切り替えのデーターは,イグニッションスイッチ OFF後も記憶されており,再びテールランプをONすると前回設定したメーター輝度を保持しています。

      1. フェイルセーフ時調光特性
        1. テールランプON/OFF信号に異常がある場合は,夜間の調光特性によりメーターの照明を行います。

  3. 作動
    1. MPXボデーコンピューターは,ライトコントロールスイッチからのライトコントロールスイッチ操作信号またはライトコントロールセンサーからの周囲照度検知信号を入力することでテールランプのON/OFFを行います。
    2. メーターコンピューターは,MPXボデーコンピューターからのテールランプ ON/OFF信号を入力することにより昼夜判定を行います。メーターコンピューターはレオスタットスイッチ操作信号を入力するごとに昼夜判定データーに応じた輝度レベル切り替えプログラムに従って照明用電源回路を駆動して輝度レベルを切り替えます。

アクティブ回路

  1. 機能
    1. コンビネーションメーターとABS・ブレーキ・SRSエアバッグシステム間で,コネクターの半かん合・ワイヤハーネスのかみ込み・断線など配線の異常または通信異常が発生した場合,該当するシステムの作動/ウォーニングインジケーターランプをメーター側の制御により点灯させることで異常を知らせます。

  2. 作動
    1. ABS・ブレーキウォーニングインジケーターランプ
      1. メーターコンピューターはスキッドコントロールコンピューターからの「ABSウォーニングインジケーターランプ点灯信号」を入力するとABSウォーニングインジケーターランプを,「ブレーキウォーニングインジケーターランプ点灯信号」を入力するとブレーキウォーニングインジケーターランプを点灯させます。
      2. 配線の異常(ショート・断線など)・コネクターはずれなどによりメーターコンピューターがスキッドコントロールコンピューターとの接続状態異常を検知すると,内蔵のアクティブ回路が異常検知状態によりABS・またはブレーキウォーニングインジケーターランプを点灯させます。
    2. SRSエアバッグウォーニングインジケーターランプ
      1. メーターコンピューターは双方向ボデー多重通信によりセンターエアバッグセンサーASSYからの「エアバッグウォーニングインジケーターランプ点灯信号」受信するとSRSエアバッグウォーニングインジケーターランプを点灯させます。
      2. 双方向ボデー多重通信の異常(ショート・断線など)・コネクターはずれなどによりメーターコンピューターがセンターエアバッグセンサーASSYとの通信ができないことを検知すると内蔵のアクティブ回路によりSRSエアバッグウォーニングインジケーターランプを点灯させます。

シートベルト非着用ウォーニングシステム

シートベルト非着用ウォーニング機能

  1. 機能
    1. シートベルト非着用ウォーニングインジケーターランプは,イグニッションスイッチ ONで点滅(助手席は乗員が着座した後)し,シートベルトを装着(バックルスイッチ OFF)すると消灯します。なお,表示部は運転席がコンビネーションメーター内,助手席がセンタークラスターパネル内(トヨタエレクトロマルチビジョン装着車)またはエアコンコントロールパネル内(トヨタエレクトロマルチビジョン非装着車)としました。

乗員検知センサー

  1. 構造
    1. イグニッションスイッチ ONで助手席に乗員が着座すると,センサーの電極が接触して助手席シートベルト非着用ウォーニングインジケーターランプが点滅します。なお,荷物を置くなど一定の荷重を検出するとウォーニングインジケーターランプが点滅することがあります。

シートベルト非着用ウォーニング作動

  1. 作動
    1. シートベルト非着用ウォーニングインジケーターランプは,イグニッションスイッチ ONで点滅(助手席はイグニッションスイッチ  ONかつ乗員検知センサー ON)し,シートベルトを装着するとシートベルトバックルスイッチがOFFして消灯します。