構造と作動

概 要

構造と作動

  1. エネルギー吸収機構
    1. ステアリングコラムは,ロワーブラケットとコラムチューブ一体式のブレークアウェイブラケットのカプセル部によりボデー側にボルトとナットで固定されています。
    2. ステアリングメインシャフトには,Cリングによる結合部あり,衝突時にステアリングギヤからの入力によりCリングがはずれ,メインシャフトが収縮するとともに,インターミディエイトシャフトも収縮して衝撃を吸収し,ステアリングコラム,ステアリングホイールが車室内に押し出されてくるのを防ぎます。
    3. ステアリングホイールに衝撃を受けるとステアリングホイール,ホイールパッドによりエネルギーを吸収するとともに,カプセルを残してブレークアウェイブラケットとステアリングコラム全体が前方に移動します。この時EAプレートが変形することによりエネルギーを吸収しています。その際,ロワーブラケットが分離してステアリングコラムの移動を可能としています。

  2. シャフト収縮機構
    1. インターミディエイトシャフトにシャフト収縮機構を採用しました。
    2. ステアリングシャフトはメインシャフトとインターミディエイトシャフトにより構成され,スプリングで結合しています。
    3. 衝突時,ステアリングギヤからの入力により,インターミディエイトシャフトがメインシャフト内へ押し込まれれ,シャフト全体が収縮します。これにより衝撃が吸収され,ステアリングコラムおよびステアリングホイールが室内へ押し出されるのを抑制します。

  3. チルト & テレスコピック機構
    1. チルトの調整範囲は,2.25°ずつアップ側4段階,ダウン側3段階の合計15.75°とし,ドライバーの任意の操作ポジション設定を可能としました。
    2. テレスコピックの調整範囲は,前方20mm,後方25mmの合計45mmとしました。

ステアリングホイール