DTC P1235/78 高圧フューエルポンプ系統

準備品一覧

回路説明

高圧フューエルポンプは、ヒートインシュレータを介してシリンダヘッドカバーに取り付けられており、エキゾースト側カムシャフト#5−#6間に設けられたカムによって駆動される。ポンプ吸入側は電磁弁、吐出側は機械式の自動弁となっており、吸入側の電磁弁はECUによりON−OFF制御し、吐出量の制御を行っている。

DTC No.
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
トラブルエリア
P1235/78
1.IGスイッチON
2.高圧フューエルポンプ回路の断線、短絡
3.1秒以上
4.1トリップ
  • 高圧フユーエルポンプ
  • ワイヤハーネスおよびコネクタ(高圧フユーエルポンプ系統)
  • エンジンコントロールコンピユータ

配線図

(配線図は05-146 を参照)

点検手順

□ 参 考 □
S2000を使用してフリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。

手順1
フューエルポンプ作動点検(高圧側)
  1. サウンドスコープを使用して、クランキング時フューエルポンプの作動音(カチカチ音)がすることを確認する。


  2. 基準
    正常な車両と同等のカチカチ音がしていること。
    音の大きさ、周期等に異常がないこと。
      NG
      フューエルポンプ交換
      OK
      次の手順へ

手順2
エンジンコントロ-ルコンピユ-タ点検(ECU出力電圧)

SST
09991-60101
09991-60300
  1. 出力波形点検

    1. エンジンコントロールコンピユータコネクタA4端子(FP−)端子−C1(E1)端子間にS2000を接続し点検する。(端子配列は05-102 参照)

    2. エンジンコントロールコンピユータコネクタA6(FP+)端子−C1(E1)端子間にS2000を接続し点検する。(端子配列は05-102 参照)

    3. S2000をオシロスコープ機能にセットする。

    4. 項目
      内容
      測定端子
      CH1:FP−⇔E1
      CH2:FP+⇔E1
      計器セット
      10V/DIV、5ms/DIV
      条件
      暖機後、アイドル回転時
      □ 参 考 □
      掲載のオシロスコープ波形は参考例であり、ノイズ、チヤタリング波形などは省略してあります。

      NG
      エンジンコントロ-ルコンピユ-タ交換
      OK
      次の手順へ

手順3
フューエルポンプ単体点検(高圧側)(要領は11-19 参照)
      NG
      フューエルポンプ交換(要領は11-28 参照)
      OK
      次の手順へ

手順4
ワイヤハーネスまたはコネクタ点検(エンジンECU−フューエルポンプ)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. エンジンコントロールコンピュータAコネクタを切り離す。

  2. SSTを使用して、エンジンコントロールコンピユータコネクタA6(FP+)端子−フューエルポンプコネクタ1(FP+)端子間の導通を点検する。(端子配列は05-102 参照)


  3. 基準
    導通あり
  4. SSTを使用して、エンジンコントロールコンピユータコネクタA4(FP−)端子−フューエルポンプコネクタ2(FP−)端子間の導通を点検する。(端子配列は05-102 参照)

  5. SSTを使用して、エンジンコントロールコンピユータコネクタA6(FP+)、A4(FP−)端子−ボデーアース間の導通を点検する。(端子配列は05-102 参照)


  6. 基準
    導通なし
      NG
      ワイヤハーネスまたはコネクタ点検
      OK
      症状別一覧に示された、関連回路点検へ(05-112 参照)