DTC　P0335/13　クランク角センサ系統

　DTC　P0335/12　クランク角センサ系統

準備品一覧

回路解説

クランクポジシヨンセンサは、シグナルプレートとピックアップコイルで構成されている。ＮＥシグナルプレートには上死点検出用に２歯欠歯した３４枚の凹凸があり、クランクシヤフトに取り付けられている。ＮＥシグナルセンサはエンジン１回転につき３４回の信号を出力します。エンジンコントロールコンピユータは、Ｇ２信号をもとに基準クランクシヤフト角を、またＮＥ信号により実際のクランクシヤフト角とエンジン回転数を検出する。

ＤＴＣ　ＮＯ．
ＤＴＣ検出条件
１．診断条件　２．異常状態　３．異常期間　４．その他　
トラブルエリア
Ｐ０３３５／１２
1.エンジンクランキング中
2.クランクポジシヨンセンサの断線または短絡（ＮＥ信号が入力されない）
3.５秒以上
4.１トリップ
  • ワイヤハーネスまたはコネクタ（ＮＥ信号系統）
  • クランクポジシヨンセンサ
  • クランクシヤフトタイミングプーリ
  • エンジンコントロールコンピユータ
Ｐ０３３５／１３
1.エンジンクランキング中
2.クランクポジシヨンセンサの断線または短絡（ＮＥ信号が入力されない）
3.５秒以上
4.１トリップ
  • ワイヤハーネスまたはコネクタ（ＮＥ信号系統）
  • クランクポジシヨンセンサ
  • クランクシヤフトタイミングプーリ
  • エンジンコントロールコンピユータ

配線図

点検手順

□　参　考　□
  • Ｓ２０００を用いてフリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。
  • 最初にＤＴＣ　Ｐ０３３５／１２、Ｐ０３３５／１３のトラブルシユートを行ない、不具合箇所が見つからない場合はメカニカルシステムの不具合が考えられるので、そちらを点検する。

手順1
クランクポジシヨンセンサ点検

SST
09991-60101
09991-60300
  1. 出力波形点検

    2. □　参　考　□
    Ｓ２０００のオシロスコープ機能を使用することにより、エンジンコントロールコンピユータ−クランクポジションセンサ間の機能点検を実施することができる。

    1. エンジンコントロールコンピユータＡコネクタ２３（ＮＥ＋）端子−Ａコネクタ２２（ＮＥ−）端子間にＳ２０００を接続する。（端子配列は05-16 参照）

    2. Ｓ２０００をオシロスコープ機能にセットする。

      3. 項目
      内容
      測定端子
      ＣＨ１：Ｇ２⇔ＮＥ−
      　　　　　　　　ＣＨ２：ＮＥ＋⇔ＮＥ−
      計器セット
      ２Ｖ／ＤＩＶ、20ｍｓ／ＤＩＶ
      条件
      暖機後、アイドル回転時
      □　参　考　□
      • 掲載のオシロスコープ波形は参考例であり、ノイズ、チャタリング波形などは省略してあります。
      • エンジン回転数が高くなるにつれ、各波形振幅は大きくなる。
      • エンジン回転数が高くなるにつれ、各波形周期は短くなる。

      NG
      クランクポジシヨンセンサ交換
      OK
      次の手順へ

手順2
ワイヤハーネスまたはコネクタ点検（ＥＣＵ−クランクポジシヨンセンサ）

SST
09082-00030
09083-00150
  1. クランクポジシヨンセンサコネクタを切り離す。

  2. エンジンコントロールコンピユータＡコネクタおよびＢコネクタを切り離す。

  3. ＳＳＴを使用して、クランクポジシヨンセンサコネクタ１（ＮＥ＋）端子−エンジンコントロールコンピユータＡコネクタ２３（ＮＥ＋）端子間の導通点検をする。（端子配列は05-16 参照）


    4. 基　準
    導通あり
  4. ＳＳＴを使用して、エンジンコントロールコンピユータＡコネクタ２３（ＮＥ＋）端子−Ｂコネクタ１７（Ｅ１）端子間の短絡点検をする。（端子配列は05-16 参照）


    5. 基　準
    導通なし
  5. ＳＳＴを使用して、クランクポジシヨンセンサコネクタ２（ＮＥ−）端子−エンジンコントロールコンピユータＡコネクタ２２（ＮＥ−）端子間の導通点検をする。（端子配列は05-16 参照）


    6. 基　準
    導通あり
  6. ＳＳＴを使用して、エンジンコントロールコンピユータＡコネクタ２２（ＮＥ−）端子−Ｂコネクタ１７（Ｅ１）端子間の短絡点検をする。（端子配列は05-16 参照）


    7. 基　準
    導通なし
      NG
      ワイヤハーネスまたはコネクタ修理または交換
      OK
      次の手順へ

手順3
センサの取り付け状態点検（クランクポジシヨンセンサ）
  1. クランクポジシヨンセンサの取り付け状態を点検する。（要領は18-3 参照）

      NG
      センサを確実に取り付ける
      OK
      次の手順へ

手順4
クランクシヤフトタイミングプ-リ点検
  1. クランクシヤフトタイミングプーリを取りはずす。（要領は14-44 参照）

  2. クランクシヤフトタイミングプーリの損傷を点検する。

      NG
      クランクシヤフトタイミングプ-リ交換
      OK
      エンジンコントロ-ルコンピユ-タ点検および交換