DTC P1125/89 スロットルモータ異常

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回路説明

エンジンコントロールコンピュータが運転状況に合ったスロットル開度を決定し、スロットルモータを駆動する。スロットルバルブの開度はスロットルポジションセンサによりエンジンコントロールコンピュータにフィードバックされる。このDTCが記録された場合、エンジンコントロールコンピュータはスロットルモータへの通電を遮断し、スロットルバルブはリターンスプリングにより所定開度に戻る。また、燃料噴射カットと点火遅角により、アクセル開度に応じてエンジン出力を調整して退避走行を可能とした。

DTC No.
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
トラブルエリア
P1125/89
SNOW[25、26]
1.イグニツシヨンスイツチON
2.スロットルコントロールモータ回路の導通または短絡
3.1秒以上
4.1トリップ
  • ワイヤハーネスまたはコネクタ(スロットルモータ系統)
  • スロットルコントロールモータ
  • エンジンコントロールコンピユータ

配線図

点検手順

□ 参 考 □
S2000を使用してフリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。

手順1
スロツトルコントロールモータ回路点検(電圧点検)

SST
09991-60101
09991-60300
  1. 出力波形点検

  2. □ 参 考 □
    S2000のオシロスコープ機能を使用することにより、エンジンコントロールコンピユータ−スロットルモータ間の機能点検を実施することができる。

    1. エンジンを始動させる。

    2. アイドリング回転中に、エンジンコントロールコンピユータA8(M+)およびA7(M−)端子−Bコネクタ17(E1)端子間にS2000を接続する。(端子配列はXX-XXX 参照)

    3. S2000をオシロスコープ機能にセットする。

    4. 項目
      内容
      測定端子
      M+−E2
      M−−E2
      計器セツト
      5V/DIV、1ms/DIV
      測定条件
      暖機後、アイドル回転時
      □ 参 考 □
      • 掲載のオシロスコープ波形は参考例であり、ノイズ、チヤタリング波形などは省略してあります。
      • スロツトル開度によって波形周期が変化する。

      OK
      エンジンコントロ-ルコンピユ-タ点検および交換
      NG
      次の手順へ

手順2
スロツトルコントロールモータ点検(抵抗点検)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. スロツトルコントロールモータを取りはずす。

  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、スロツトルコントロールモータの端子1(M−)ー2(M+)間の抵抗を測定する。


  3. 基 準
    0.3−100Ω(20°C)
      NG
      スロツトルコントロールモータ交換
      OK
      次の手順へ

手順3
ワイヤハーネスまたはコネクタ点検(エンジンコントロールコンピュータ−スロツトルコントロールモータ)

SST
09082-00030
09083-00150
  1. エンジンECUコネクタAを切り離す。

  2. スロットルモーターのコネクタを切り離す。

  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、エンジンECU⇔スロツトルモータ間の導通を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  4. 基 準
    測定端子エンジンECU⇔スロットルモータ
    基準
    A8(M+)−2(M+)
    導通あり
    A7(M−)−1(M−)
    導通あり
  5. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、エンジンECU⇔ボデーアース間の短絡を点検する。(端子配列はXX-XXX 参照)


  6. 基 準
    測定端子エンジンECU⇔スロットルモータ
    基準
    A8(M+)−ボデーアース
    導通なし
    A7(M−)−ボデーアース
    導通なし
      NG
      ワイヤハーネスまたはコネクタ修理または交換
      OK
      エンジンコントロ-ルコンピユ-タ点検および交換