リヤホイールアライメント(ヴェロッサ) 調整

    準備品一覧

  1. タイヤ点検(要領は28-1 参照)
  2. 車高点検
    1. 車両のコーナー部を大きく上下にゆすり、サスペンションを落ち着かせてから車高を点検する。
    2. 基準値
      駆動方式
      B−A寸法(mm)
      C−D寸法(mm)
      2WD(1G) 
      52
      73
      2WD(1JZ)
      62
      78
      4WD(1G) 
      66
      58

      ■ 注 意 ■
      車両を空車状態にして行なう。

      □ 参 考 □
      • A寸法・・・フロントサスペンションロワーアームASSY No.1×メンバー取り付けボルト中心
      • B寸法・・・フロントホイール中心
      • C寸法・・・リヤホイール中心
      • D寸法・・・リヤサスペンションアームASSY No.2×メンバー取り付けボルト先端中心(車両後方)


  3. サイドスリップ点検
    1. サイドスリップテスターでサイドスリップを点検する。
    2. 基準値
      0±5mm(1mにつき)

      ■ 注 意 ■
      • テスターへの進入は直進方向に歩く速度(4km/h程度)以下とし、ニュートラル状態で行う。
      • テスター上でブレーキを踏まない。
      • テスター上でステアリング操作をしない。

    3. 基準値外の場合はリヤホイールアライメントを点検する。
  4. キャンバー点検
  5. ■ 注 意 ■
    • 空車状態で、パーキングブレーキおよびフットブレーキは効かせない。
    • サスペンションなどを落ち着かせるため、少なくとも車両の全長以上の距離を静かに前進させる。

    1. ホイールキャップまたはセンターオーナメントを取りはずす。
    2. コッターピンおよびロックキャップを取りはずす。
    3. ■ 注 意 ■
      アルミホイール車はホイールをはずしてコッターピンを取りはずす。

    4. キャンバーキャスターキングピンゲージのセンターロッド先端を、ホイールアライメントアタッチメントのボルト穴中心に合わせて取り付ける。
    5. ゲージをリヤアクスルシャフト端面に手で押し当てた状態で、キャンバーを点検する。
    6. 基準値
      型式
      キャンバー
      JZX110
      −0°45’±45’
      GX11#
      −0°30’±45’

      ■ 注 意 ■
      • キャンバーの左右差限度は30’以内。
      • アクスルシャフト端面のゴミ、異物を取り除いてから点検。


    7. ロックキャップおよび新品のコッターピンを取り付ける。
    8. ホイールキャップまたはセンターオーナメントを取り付ける。
  6. トーイン点検
    1. 車両をゆすり、車両を安定させる。
    2. 車両を直進方向に5m手押しして前進させる。
    3. ■ 注 意 ■
      車両を後退させたときは必ず後退させた距離分前進させる。

    4. トーインゲージの指針高さをリヤホイール軸中心高さに合わせる。

    5. 後輪タイヤおのおのの後部にトレッドセンターを印し、マーク間の距離(B寸法)を測定する。
    6. 車両をゆっくり押して前進させ、後輪を180°回転させる。
    7. ■ 注 意 ■
      180°以上回転させない。180°以上回転させた場合はトーインゲージの指針高さをリヤホイール軸中心高さに合わせる作業からやり直す。

    8. 車両前部でマーク間の距離(A寸法)を測定する。

    9. トーインを求める。
    10. □ 参 考 □
      トーイン=B寸法−A寸法

      基準値
      2±2mm

  7. キャンバー、トーイン調整
    1. 前点検
      1. 左右の以下に示す3箇所に合わせマークを付ける。
      2. トウコントロールリンクのスタッドボルト先端
        リヤサスペンションアームNo.2のキャンバーアジャストカムNo.1(前側)ボルト中心
        ディファレンシャルとドライブシャフト合わせ面の下端
      3. 左右のトウコントロールリンクのスタッドボルト先端とドライブシャフトの合わせマークの距離(A)を測定する。
      4. 左右のリヤサスペンションアームNo.2のキャンバーアジャストカム中心とドライブシャフトの合わせマーク間の距離(B)を測定する。
      5. ■ 注 意 ■
        (A)、(B)を測定する際、ドライブシャフトが回転しないようにパーキングブレーキを効かせる。

      6. 左右のAとBの差を求める。
      7. 上記作業の左右差を求める。
      8. 基準値
        4mm以内

      9. 基準値外の場合、サスペンションアームNo.2およびトウコントロールリンクにあるアジャストカムで調整する。

    2. キャンバー調整
      1. サスペンションアームNo.2とアクスルキャリヤを接続しているキャンバーアジャストカムのナットをゆるめる。
      2. サスペンションアームNo.2車両前側のリヤサスペンションキャンバーアジャストカムNo.1を回して、キャンバーを調整する。
      3. 基準値
        型式
        キャンバー
        JZX110
        −0°45’±30’
        GX11#
        −0°30’±30’

        ■ 注 意 ■
        キャンバーの左右差の限度は30’以内。

        □ 参 考 □
        キャンバーアジャストカムを車両前方から見て右回りに1目盛回転させるとキャンバーはマイナス側に約10’変化する。


      4. キャンバーアジャストカムのナットで、サスペンションアームNo.2とリヤアクスルキャリヤを締め付ける。
      5. 基準値
        T=110N・m{1122kgf・cm}

    3. トーイン調整
      1. トウコントロールリンクとリヤサスペンションメンバーを接続しているキャンバーアジャストカムのナットをゆるめる。
      2. トウコントロールリンク車両後側のキャンバーアジャストカムを回して、トーインを調整する。
      3. 基準値2±1mm

        □ 参 考 □
        キャンバーアジャストカムを車両前方から見て右回りに1目盛回転させるとトーはアウト側に約4mm変化する。


      4. キャンバーアジャストカムのナットで、トウコントロールリンクをリヤサスペンションメンバーに締め付ける。
      5. 基準値
        T=49N・m{500kgf・cm}

    4. サイドスリップ点検