パーシャルエンジンASSY(1G-FE) オーバーホール(脱着・分解)

    準備品一覧

  1. クランクシヤフトギヤ(プ-リ)カバ-取りはずし
  2. クランクシヤフトプ-リ取りはずし
  3. □ 参 考 □
    • クランクシャフトプーリのタイミングマークは黄色がBTDC60°側、白色がTDC側である。
    • カムシャフトタイミングプ−リのタイミングマ−クは図に示す様になる。


    1. クランクシャフトを正回転させ、クランクシャフトプーリのBTDC60°マーク(黄色の切り欠き)をベルトカバーの0°マークに合わせ、No.1シリンダ圧縮上死点前60°にセットする。
    2. ■ 注 意 ■
      バルブとピストンの干渉防止のためタイミングベルト脱着時は必ずBTDC60°側にセットする。


    3. SSTを使用して、クランクシャフトプーリセットボルトを取りはずす。
    4. SST
      09213-54015
      09213-70011(09213-70020)
      09330-00021

      □ 参 考 □
      SST09213−54015のボルトを除いた本体と、SST09213−70011のボルト09213−70020を、使用する。


    5. SSTおよびプーリセットボルトを使用して、クランクシャフトプーリを取りはずす。
    6. ■ 注 意 ■
      SSTのセンターボルトのねじ部および先端部に油脂類を塗布して使用する。

      SST
      09950-50012(09951-05010,09952-05010,09953-05020,09954-05030)


  4. タイミングベルトカバ-NO.1取りはずし
  5. タイミングベルト取りはずし
  6. ■ 注 意 ■
    タイミングベルトがはずれた状態でクランクシャフトを絶対に回転させない。

    1. タイミングベルト背面にチョークなどで回転方向を明示する。
    2. □ 参 考 □
      再使用時にタイミングベルトの当たりを変えないために行なう。

    3. カムシヤフトタイミングプーリ側のタイミングマークがBTDC60°側で一致していることを確認し、タイミングギヤケースの凸部と一致するクランクシャフトタイミングプーリのギヤ部にペイントで合わせマークを付ける。

    4. チェーンテンショナASSY No.1の再セット用六角穴にソケットヘキサゴンレンチ(10mm)を使用して、チェーンテンショナASSY No.1内部のオートテンショナロッドを押し込む。
    5. 角窓内のピンの移動を確認し、二面幅5mmの六角レンチを差し込む。
    6. □ 参 考 □
      オートテンショナを押し込む際に「コツン」と手ごたえを感じてからレンチを差し込む。


    7. ソケットヘキサゴンレンチ(8mm)を使用して取り付けボルトをゆるめる。
    8. ■ 注 意 ■
      テンショナASSY No.1を移動させるための必要最小限にとどめる。

    9. ソケットヘキサゴンレンチ(10mm)を使用してテンショナASSY No.1を軽く張り側に移動させた状態で保持し、位置決めボルトをソケットヘキサゴンレンチ(5mm)を使用して取りはずす。

    10. テンショナASSY No.1をタイミングベルトゆるめ側へ手で移動させる。

    11. タイミングベルトを各プーリから取りはずす。
  7. シリンダヘツドカバ-取りはずし
  8. カムシヤフトタイミングプ-リ取りはずし
    1. カムシャフトNo.2の六角部をモンキーレンチなどで固定し、カムシャフトタイミングプーリのセットボルトを取りはずす。
    2. ■ 注 意 ■
      • モンキーレンチなどをバルブリフタに当てないようにする。
      • セットボルトは再使用しない。

    3. カムシャフトタイミングプーリを取りはずす。

  9. カムシヤフトオイルシール取りはずし
    1. ボルト6本をはずし、カムシャフトベアリングキャップNo.1を取りはずす。
    2. カムシャフトオイルシールを取りはずす。

  10. セミサ-キユラプラグ取りはずし
  11. カムシヤフト取りはずし
  12. ■ 注 意 ■
    カムシヤフトスラストクリアランスを小さくしているので、カムシャフトを水平に保持しながら取りはずさないと無理な力がスラスト部にかかり、シリンダヘッドジャーナルのスラスト部にバリが発生するので必ず次の要領に従って作業を行なう。

    1. カムシャフトのNo.3およびNo.5シリンダのカムノーズが図のような向きになっていることを確認する。
    2. □ 参 考 □
      この作業はNo.3およびNo.5シリンダのインテークバルブのリフト量を同一にして、バルブスプリングによる押し上げ力をカムシャフトの前後で均等にし、カムシャフトを水平に保持するために行なう。


    3. サブギヤボルト(M6、P1.0)でドリブンギヤに固定する。
    4. 参考値T=5.5N・m{55kgf・cm}

      □ 参 考 □
      カムシャフト取りはずし時、サブギヤに作用するスプリング力の影響をなくすために行なう。


    5. ディープソケットレンチ(10mm)を使用して、各カムシャフトベアリングキャップを次の順序で取りはずす。
    6. □ 参 考 □
      順序
      ジャーナル番号
      刻印
      No.2ジャーナル部
      I2
      No.7ジャーナル部
      I7
      No.3ジャーナル部
      I3
      No.5ジャーナル部
      I5


    7. カムシャフトベアリングキャップのNo.4(刻印 I4)およびNo.6(刻印 I6)ジャーナル部を均等にゆるめ、ベアリングキャップおよびカムシャフトNo.1を取りはずす。
    8. ■ 注 意 ■
      • No.4およびNo.6ジャーナル部のベアリングキャップのボルトを緩めるに従って、カムシャフトNo.1が水平に浮き上がることを確認する。
      • カムシャフトを工具などでこじて無理な力を加えない。
      • シリンダヘッド側スラスト受け部に傷をつけない。


  13. カムシヤフトサブギヤ取りはずし
    1. カムシヤフトのサービス用六角部をバイスに木片を介して固定する。
    2. ■ 注 意 ■
      カムフェースに傷をつけない。

    3. SSTを使用してサブギヤに右回転の力を加え、カムシャフト取りはずし時に取り付けた固定用ボルト(M6,P1.0)をはずす。
    4. SST
      09960-10010(09962-01000,09963-00500)

      ■ 注 意 ■
      カムジャーナルに傷をつけない。


    5. SSTを使用して、スナップリングをはずし、ウェーブワッシャ、サブギヤおよびタイミングギヤボルトワッシャを取りはずす。
    6. SST
      09904-00010(09904-00040)

      ■ 注 意 ■
      サブギヤ脱着時、スナップリングを変形させてしまった場合、再使用せず新品に交換する。


  14. カムシヤフトサブギヤ取り付け
    1. タイミングボルトワッシャ、サブギヤ、ウェーブワッシャをカムシャフトに取り付ける。
    2. SSTを使用して、スナップリングを取り付ける。
    3. SST
      09904-00010(09904-00040)


    4. SSTを使用してサブギヤを右回転させ、サブギヤと、ドリブンギヤの歯先が一致するようにして、固定用ボルト(M6,P1.0)を取り付ける。
    5. SST
      09960-10010(09962-01000,09963-00500)

      ■ 注 意 ■
      カムジャーナルに傷をつけない。

      □ 参 考 □
      カムシャフト取り付け時、サブギヤに作用するスプリング力が影響しないよう行なう。


  15. カムシヤフトNO.2取りはずし
  16. ■ 注 意 ■
    カムシャフトスラストクリアランスを小さくしているので、カムシャフトを水平に保持しながら取りはずさないと無理な力がスラスト部にかかり、シリンダヘッドジャーナルのスラスト部にバリが発生するので必ず次の要領に従って作業を行なう。

    1. カムシャフトNo.2のNo.2およびNo.6シリンダのエキゾーストバルブのリフト量を同一にして、バルブスプリングによる押し上げ力をカムシャフトNo.2の前後で均等にし、カムシャフトを水平に保持するために行なう。

    2. ディープソケットレンチ(10mm)を使用して、各カムシャフトベアリングを次の順序で取りはずす。
    3. □ 参 考 □
      順序
      ジャーナル番号
      刻印
      No.2ジャーナル部
      E2
      No.6ジャ−ナル部
      E6
      No.4ジャ−ナル部
      E4
      No.5ジャ−ナル部
      E2


    4. カムシャフトベアリングキャップのNo.3(刻印 E3)およびNo.7(刻印 E7)ジャーナル部を均等に緩め、ベアリングキャップおよびシャフトNo.2を取りはずす。
    5. ■ 注 意 ■
      • No.3およびNo.7ジャーナル部のベアリングキャップのボルトを緩めるに従って、カムシャフトNo.2が水平に浮き上がることを確認する。
      • カムシャフトを工具などでこじて無理な力を加えない。
      • シリンダヘッド側スラスト受け部に傷を付けない。

      □ 参 考 □
      カムシャフトが水平に浮き上がらない場合は、No.3およびNo.7ジャーナル部を均等に取り付けた後、ギヤ部を手で持ち上げながら、再度上記の作業を行なう。


  17. カムシヤフトタイミングギヤASSY点検
    1. カムシャフトNo.2のサービス用六角部をバイスで固定し、タイミングギヤASSYが回転しないことを確認する。
    2. 図の進角側ポート以外のポートをビニールテープで塞ぐ。
    3. エアガンを使用して、100kPa{1kgf/cm2}程度のエア圧力を図の進角側ポートに加える。
    4. ■ 注 意 ■
      オイルが飛散するのでウエスなどで覆う。

      □ 参 考 □
      最遅角ロック用のロックピンを解除するために行なう。

    5. 上記の状態でタイミングギヤASSYを進角側(図中矢印の方向)に手で回転させる。
    6. 基準回転すること。

      □ 参 考 □
      • エア圧力によっては手で力を加えなくてもタイミングギヤASSYが進角方向へ回転する。またエアがポート部から漏れ、圧力がかかりにくい状態ではロックピンの解除がされにくい場合がある。
      • ロックピンが解除される前にタイミングギヤASSYを回転させようとするとロックピンに横方向の力がかかり解除されにくい。

    7. ロックピンがかん合する最遅角位置を除いて2ー3回タイミングギヤASSYを往復させ可動範囲および摺動を確認する。
    8. 基準約25°の範囲でスムーズに可動する。

    9. タイミングギヤASSYを手で回転させ、最遅角位置でロックさせる。

  18. カムシヤフトタイミングギヤASSY取りはずし
  19. ■ 注 意 ■
    • 上記の点検でタイミングギヤASSYに問題がない場合は取りはずし不可である。
    • タイミングギヤASSYまたはカムシャフトの交換時以外はタイミングギヤASSYの脱着は行なわない。


    1. SSTを使用して、ナットをはずし、タイミングギヤASSYを取りはずす。
    2. SST
      09922-10010

      ■ 注 意 ■
      • ロックピンが作動し最遅角位置にロックされた状態で取りはずす。
      • ギヤ部のボルト4本は絶対にはずさない。

      □ 参 考 □
      タイミングギヤASSYがずれにくい場合は、プラスチックハンマーで軽くたたいて取りはずす。


  20. カムシヤフトタイミングギヤASSY取り付け
    1. ノックピン位置を合わせてカムシャフトにタイミングギヤASSYを組み付ける。
    2. ■ 注 意 ■
      ロックピンが作用し最遅角位置にロックされた状態で組み付ける。

    3. ナットおよびタイミングギヤASSYの座面ねじ部にエンジンオイルを塗布する。
    4. ■ 注 意 ■
      • オイルを塗布しないと規定の締め付けトルクが得られないので必ず塗布する。
      • タイミングギヤASSY交換時は、ナットも新品に交換する。


    5. SSTを使用して、ナットを締め付ける。
    6. SST
      09922-10010

      基準値
      T=135±8.1N・m{1380±82.6kgf・cm}


  21. カムシヤフトタイミングギヤASSY点検
  22. □ 参 考 □
    タイミングギヤASSYを取りはずす前に行なった点検を行ない、タイミングギヤASSYがスムーズに可動することを確認する。

  23. ウオ-タバイパスアウトレツト取りはずし
    1. ボルト2本をはずし、ウォータバイパスアウトレットおよびガスケットを取りはずす。
  24. ウオ-タバイパスパイプNO.1取りはずし
    1. ウォータバイパスパイプおよびOリングを取りはずす。

  25. ウオ-タインレツト取りはずし
    1. ナット2個をはずし、ウォータインレットを取りはずす。
    2. サーモスタットおよびガスケットを取りはずす。
  26. ウオ-タアウトレツト取りはずし
    1. ボルト2本とナット2個をはずし、ウォータアウトレットおよびガスケットを取りはずす。
  27. シリンダヘツドプレ-トRR取りはずし
    1. ナット2個をはずし、シリンダヘッドプレートRRおよびガスケットを取りはずす。
  28. シリンダヘツド取りはずし
    1. ダブルヘキサゴン10レンチを使用して、シリンダヘッドボルトを図の順序で数回に分けて均等に緩め、取りはずす。

  29. シリンダヘツドガスケツト取りはずし
  30. チエ-ンテンシヨナASSYNO.1取りはずし
    1. ソケットヘキサゴンレンチ(8mm)を使用してチェーンテンショナASSY取り付けボルトを緩める。
  31. タイミングベルトアイドラNO.2取りはずし
  32. タイミングベルトプレ-ト取りはずし
  33. クランクシヤフトタイミングプ-リ取りはずし
  34. □ 参 考 □
    手ではずれない場合はマイナスドライバーを使用して取りはずす。


  35. オイルパン取りはずし(駆動方式2WD)
    1. オイルパン取りはずしは、オイルパンシールカッターを使用して行なう。
    2. ■ 注 意 ■
      オイルパンフランジ部が変形しないようにゆっくり行なう。

  36. オイルパンNO.2取りはずし(駆動方式4WD)
    1. オイルパン取りはずしは、オイルパンシールカッターを使用して行なう。
    2. ■ 注 意 ■
      オイルパンフランジ部が変形しないようにゆっくり行なう。

  37. オイルパン取りはずし(駆動方式4WD)
    1. オイルパンの取りはずしは、マイナスドライバーを使用し、図の箇所をこじて行なう。
    2. ■ 注 意 ■
      合わせ面に傷をつけない。


  38. オイルパンバツフルプレ-ト取りはずし(駆動方式4WD)
  39. オイルパンバツフルプレ-ト取りはずし(駆動方式4WD)
  40. オイルストレ-ナ取りはずし
  41. ポンプドライブシヤフトプ-リ取りはずし
    1. ドライブシャフトプーリは、SSTを使用して取りはずす。
    2. SST
      09960-10010(09962-01000,09963-00600)


  42. オイルポンプASSY取りはずし
    1. ボルト6本をはずし、オイルポンプを取りはずす。
    2. Oリングを取りはずす。
  43. エンジンリヤオイルシ-ルリテ-ナ取りはずし
    1. ボルト6本をはずし、リヤオイルシールリテーナを取りはずす。
    2. ガスケットを取りはずす。
  44. ウオ-タポンプASSY取りはずし
    1. ボルト6本をはずし、ウォータポンプASSYを取りはずす。
    2. ガスケットを取りはずす。
  45. タイミングギヤケ-ス取りはずし
    1. ボルト5本をはずし、タイミングギヤケースを取りはずす。
    2. ガスケットを取りはずす。
  46. スパ-クプラグチユ-ブガスケツト取りはずし
    1. マイナスドライバーを使用して、スパークプラグチューブガスケットを取りはずす。

  47. スパ-クプラグチユ-ブガスケツト取り付け
    1. SSTを使用して、ガスケットを図の位置まで打ち込む。
    2. SST
      09950-60010(09951-00440)
      09950-70010(09951-07100)


  48. タイミングギヤ(チエ-ン)ケ-スオイルシ-ル取りはずし
    1. マイナスドライバーを使用して、オイルシールを取りはずす。

  49. タイミングギヤ(チエ-ン)ケ-スオイルシ-ル取り付け
    1. SSTを使用して、新品のオイルシールを取り付ける。
    2. SST
      09950-60010(09951-00630)
      09950-70010(09951-07100)

    3. オイルシールリップ部にMPグリースNo.2を塗布する。

  50. エンジンリヤオイルシ-ル取りはずし
    1. マイナスドライバーを使用して、リヤオイルシールを取りはずす。
  51. エンジンリヤオイルシ-ル取り付け
    1. 新品のオイルシールのリップ部に少量のMPグリースNo.2を塗布する。
    2. SSTを使用して、オイルシールを打ち込む。
    3. SST
      09223-15030
      09950-70010(09951-07100)


  52. タイミングギヤケ-ス取り付け
    1. 新品のガスケットを介して、タイミングギヤケースをボルト5本で取り付ける。
    2. 基準値
      T=18.5N・m{185kgf・cm}(A)
      T=37.5N・m{375kgf・cm}(B)


  53. ウオ-タポンプASSY取り付け
    1. 新品のガスケットをシリンダブロックに取り付ける。
    2. ウォータポンプをシリンダブロックに取り付け、6本のボルトで取り付ける。
    3. 基準値
      T=9.0N・m{90kgf・cm}(A)
      T=18.5N・m{185kgf・cm}(B)


  54. エンジンリヤオイルシ-ルリテ-ナ取り付け
    1. 新品のガスケットを介して、リヤオイルシールリテーナをボルト6本で取り付ける。
    2. 基準値
      T=8.5N・m{85kgf・cm}

  55. オイルポンプASSY取り付け
    1. 新品のOリングをオイルポンプに取り付ける。
    2. オイルポンプをボルト6本で取り付ける。
    3. 基準値
      T=7.5N・m{75kgf・cm}(M6)
      T=18.5N・m{185kgf・cm}(M8)
      T=37.5N・m{375kgf・cm}(M10)


  56. オイルストレ-ナ取り付け
    1. 新品のガスケットを介して、オイルストレーナをボルト1本、ナット2個で取り付ける。
    2. 基準値
      T=8.5N・m{85kgf・cm}(M6)
      T=18.5N・m{185kgf・cm}(M8)

  57. オイルパン取り付け(駆動方式2WD)
    1. 取り付け面を脱脂する。
    2. 図に示す位置にシールパッキンブラックをビード状(直径4ー5mm)に連続して塗布して、シリンダブロックに取り付ける。
    3. ■ 注 意 ■
      • ボルト穴周辺は内側に塗布する。
      • 5分以内に取り付ける。
      • 組み付け後、2時間以内はエンジンオイルを注入しないで放置する。

    4. オイルパンをボルト22本、ナット2個で締め付ける。
    5. 基準値
      T=5.5N・m{55kgf・cm}


  58. オイルパンバツフルプレ-ト取り付け(駆動方式4WD)
  59. 基準値
    T=6N・m{60kgf・cm}

  60. オイルパンバツフルプレ-ト取り付け(駆動方式4WD)
  61. 基準値
    T=6N・m{60kgf・cm}

  62. オイルパン取り付け(駆動方式4WD)
    1. 取り付け面を脱脂する。
    2. 図の箇所にシールパッキンブラックをビード状(直径4ー5mm)に連続して塗布して、取り付ける。
    3. 基準値
      T=27N・m{270kgf・cm}(M8)
      T=9N・m{90kgf・cm}(M6)

      ■ 注 意 ■
      • 5分以内に取り付ける。
      • 取り付け後、2時間以内はエンジンオイルを注入しないで放置する。


  63. オイルパンNO.2取り付け(駆動方式4WD)
    1. 取り付け面を脱脂する。
    2. 図の箇所にシールパッキンブラックをビード状(直径4ー5mm)に連続して塗布して、取り付ける。
    3. 基準値
      T=5.5N・m{55kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      • 5分以内に取り付ける。
      • 取り付け後、2時間以内はエンジンオイルを注入しないで放置する。


  64. クランクシヤフトタイミングプ-リ取り付け
  65. チエ-ンテンシヨナASSYNO.1点検
    1. プーリを手で回転させ、滑らかに回転することを確認する。
    2. シール部にグリスが飛散してないことを確認する。
  66. タイミングベルトアイドラNO.2点検
    1. プーリを手で回転させ、滑らかに回転することを確認する。
    2. シール部にグリスが飛散してないことを確認する。
  67. タイミングベルトプレ-ト取り付け
    1. 回り止め部を壁面に当てて取り付ける。
    2. 基準値
      T=9N・m{90kgf・cm}


  68. タイミングベルトアイドラNO.2取り付け
  69. 基準値
    T=37N・m{370kgf・cm}

  70. チエ-ンテンシヨナASSYNO.1取り付け
    1. ソケットヘキサゴンレンチ(8mm)を使用して仮付けする。
  71. シリンダヘツドボルト点検
    1. シリンダヘッドボルトの使用限度の確認は目視にて行い、ボルトの首下がくびれて変形している場合は新品に交換する。
  72. シリンダヘツドガスケツト取り付け
    1. ヘッドガスケットは、左右および表裏を間違えないよう、シリンダーブロックに組み付ける。

  73. シリンダヘツド取り付け
  74. ■ 注 意 ■
    • シリンダヘッド下面およびシリンダブロック上面は清掃を行う。
    • ヘッドボルト穴の冷却水などは除去する。
    • シリンダヘッドボルトは塑性域締め付け寸法で締め付ける。(90°一回締め)

    1. ヘッドボルトのねじ部と座面およびワッシャーに少量のエンジンオイルを塗布する。
    2. ボルトにワッシャーを組み付けてシリンダーヘッドに挿入する。
    3. ダブルヘキサゴン10レンチを使用して、ヘッドボルト14本を図の順序で2ー3回に分けて仮り締め後、規定トルクで締め付ける。
    4. 基準値
      T=50N・m{500kgf・cm}


    5. シリンダヘッドボルト頭部のエンジンフロント側にペイントマークを付ける。
    6. ペイントマークを目安にして、各ヘッドボルトを締め付け順序に従い90°締め付ける。

  75. シリンダヘツドプレ-トRR取り付け
    1. 新品のガスケットを介して、シリンダヘッドプレートRRを取り付ける。
    2. 基準値
      T=13N・m{130kgf・cm}

  76. ウオ-タバイパスアウトレツト取り付け
    1. 新品のガスケットを介して、ボルト2本を締め付ける。
    2. 基準値
      T=7.5N・m{75kgf・cm}

  77. ウオ-タバイパスパイプNO.1取り付け
    1. ウォータバイパスの両端ミゾ部に新品のOリングを装着する。
    2. バイパスパイプの一端をアウトレット側に挿入し、他端をベルトケース側へ同時に挿入する。
  78. ウオ-タインレツト取り付け
    1. サーモスタットに新品のガスケットを組み付ける。
    2. ウォータインレットにサーモスタットを挿入後、ウォータインレットをベルトケースにナット2個で組み付ける。
    3. 基準値
      T=8.5N・m{85kgf・cm}

  79. ウオ-タアウトレツト取り付け
    1. 新品のガスケットを介してボルト2本と、ナット2個を締め付ける。
    2. 基準値
      T=29N・m{290kgf・cm}

  80. カムシヤフト取り付け
  81. ■ 注 意 ■
    カムシャフトスラストクリアランスを小さくしているので、カムシャフトを水平に保持しながら取り付けないと無理な力がスラスト部にかかり、シリンダヘッドジャーナルのスラスト部にバリが発生するので必ず次の要領に従って作業を行う。

    1. カムシャフトのカムギヤ部およびシリンダヘッドのジャーナル部にエンジンオイルを塗布する。
    2. カムシャフトのサブギヤ固定用ボルトが真上に位置するようにシリンダヘッドにセットする。

    3. ディープソケットレンチ(10mm)を使用して、カムシャフトベアリングキャップのNo.4およびNo.6ジャーナル部を取り付け、ベアリングキャップがシリンダヘッドに触れるまで各ボルトを均等に仮締めする。
    4. ■ 注 意 ■
      • ボルトを締め込むに従ってカムシャフトを水平にかつスムーズに沈み込ませる。
      • No.1ジャ−ナル部にかみ込まないことを確認する。


    5. カムシャフトベアリングキャップを取り付け、次の順序で各ボルトを均等に仮締めする。
    6. □ 参 考 □
      順序
      ジャーナル番号
      刻印
      No.5ジャ−ナル
      I5
      No.3ジャ−ナル
      I3
      No.7ジャ−ナル
      I7
      No.2ジャ−ナル
      I2


    7. 各ボルトを均等に規定トルクで締め付ける。
    8. 基準値
      T=15N・m{150kgf・cm}

  82. カムシヤフトNO.2取り付け
    1. カムシャフトのカム、ギヤ部およびシリンダーヘッドのジャーナル部にエンジンオイルを塗布する。
    2. カムシャフトおよびカムシャフトNo.2のギヤ後面の組み付けマークを合わせて、カムシャフトNo.2を組み付ける。
    3. ■ 注 意 ■
      シリンダーヘッド側スラスト受け部に傷を付けない。


    4. ディープソケットレンチ(10mm)を使用して、カムシャフトベアリングキャップのNo.3およびNo.7ジャーナル部を取り付け、ベアリングキャップの合わせ面がシリンダーヘッドに触れるまで各ボルトを均等に仮締めする。
    5. ■ 注 意 ■
      • ボトムを締め込むに従ってカムシャフトを水平にかつスムーズに沈み込ませる。
      • No.1ジャーナル部にかみ込まないことを確認する。


    6. カムシャフトベアリングキャップを取り付け、次の順序で各ボルトを均等に仮締めする。
    7. □ 参 考 □
      順序
      ジャーナル番号
      刻印
      No.5ジャ−ナル
      I5
      No.4ジャ−ナル
      I4
      No.6ジャ−ナル
      I6
      No.2ジャ−ナル
      I2


    8. 各ボルトを均等に規定トルクで締め付ける。
    9. 基準値
      T=15N・m{150kgf・cm}

    10. カムシャフトのサブギヤ固定用ボルトを取りはずす。
  83. カムシヤフトオイルシール取り付け
    1. 新品のオイルシールをリップ部側からカムシャフトに挿入する。
    2. ■ 注 意 ■
      • リップを反転させない。
      • シリンダーヘッド最深部まで確実に挿入する。
      • リップ部に切粉やゴミなどを付着させない。


  84. セミサ-キユラプラグ取り付け
    1. セミサーキュラプラグ取り付け面を脱脂する。
    2. セミサーキュラプラグの図の箇所にシールパッキンブラックを塗布し、5分以内にシリンダーヘッドに組み付ける。
    3. ■ 注 意 ■
      • 5分以内に取り付ける。
      • 塗布量が多いとシールパッキンブラックがはみ出るため、多く塗りすぎない。


    4. カムシャフトベアリングキャップNo.1の取り付け面を脱脂する。

    5. ベアリングキャップの図の箇所にシールパッキンブラックを塗布し、5分以内にカムシャフトベアリングキャップNo.1をシリンダーヘッドに取り付ける。
    6. ■ 注 意 ■
      • カムシャフトベアリングキャップNo.1とシリンダーヘッドの合わせ面にすき間がないことを確認する。
      • カムシャフトベアリングキャップNo.1とシリンダーヘッドのカラーとのかん合がかたい場合は、手でベアリングキャップを押し付ける。ハンマーなどでベアリングキャップを打ち込まない。
      • 5分以内に取り付ける。
      • 組み付け後、2時間以内はエンジンを始動しないで放置する。

    7. 図の4本のボルトに新品のシールワッシャを介して組み付け、各ボルトを均等に締め付ける。
    8. 基準値
      T=15N・m{150kgf・cm}


  85. カムシヤフトタイミングプ-リ取り付け
    1. カムシャフトタイミングプーリをカムシャフトに組み付ける。
    2. カムシャフトNo.2の六角部をモンキーレンチなどで固定し、新品のセットボルトを規定トルクで締め付ける。
    3. 基準値
      T=35N・m+90°{350kgf・cm+90°}

      ■ 注 意 ■
      • セットボルトは塑性域締め付け法で締め付ける。(90°一回締め)
      • セットボルトの再使用は絶対に行わない。
      • モンキーレンチなどをバルブリフタに当てないようにする。


    4. セットボルト頭部にペイントマークを付ける。

    5. ペイントマークを目安にセットボルトを90°増し締めする。
  86. タイミングベルト取り付け
  87. ■ 注 意 ■
    • タイミングベルトおよび各プーリに、水およびオイルなどの付着が認められた場合は、漏れまたは浸入箇所を修理し、新品のタイミングベルトを取り付ける。
    • 各プーリは取り付け前に必ず汚れをウエスなどで拭き取る。(洗浄してはならない)

    1. カムシャフトタイミングプーリのBTDC60°側の組み付けマークおよびクランクシャフトタイミングプーリのペイントマークが本体側の合わせマークと一致していることを確認する。
    2. ■ 注 意 ■
      バルブとピストンの干渉防止のため必ずBTDC60°側のマークにセットする。


    3. タイミングベルトの回転方向を確認して、タイミングベルトを組み付ける。

    4. 張り側のベルトにゆるみがないようにして、カムシャフトタイミングプーリIN側からEX側に向かって組み付ける。

    5. ソケットヘキサゴンレンチ(10mm)を使用して、チェーンテンショナASSY No.1をタイミングベルト張り側に移動させて保持する。

    6. テンショナASSY No.1のステー部がピンに接触していることを確認して、位置決めボルトを手で取り付ける。

    7. ソケットヘキサゴンレンチ(5mm)を使用して位置決めボルトを締め付ける。
    8. 基準値
      T=8N・m{80kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      ボルトがアイドラNo.1のステー部に乗り上げないこと。


    9. ソケットヘキサゴンレンチ(8mm)を使用して、テンショナ取り付けボルトを規定トルクで締め付ける。
    10. 基準値
      T=42.5N・m{425kgf・cm}


    11. テンショナASSY No.1の角窓からロック用の六角レンチを抜く。
    12. クランクシャフトプーリーボルトをワッシャなどを介して仮り付けする。

    13. クランンクシャフトを正方向に2回転させ、クランクシャフトタイミングプーリーとタイミングギヤケースの合わせマークを合わせたとき、カムシャフトタイミングプーリとベアリングキャップNo.1の合わせマークが一致していることを確認する。

    14. クランクシャフトプーリーボルトおよびワッシャーを取りはずす。
    15. □ 参 考 □
      クランクシャフトプーリ取り付け後、バルブタイミングを再確認すること。


  88. タイミングベルトガイド取り付け
  89. ■ 注 意 ■
    ベルトガイドは図の向きに取り付ける。


  90. タイミングベルトカバ-NO.1取り付け
  91. 基準値
    T=6N・m{60kgf・cm}

  92. クランクシヤフトプ-リ取り付け
    1. SSTを使用して、クランクシャフトプーリを取り付ける。
    2. SST
      09213-54015
      09213-70011(09213-70020)
      09330-00021

      □ 参 考 □
      SST 09213−54015のボルトを除いた本体と、SST09213−70011のボルト09213ー70020を使用する。

      基準値
      T=220N・m{2200kgf・cm}


  93. クランクシヤフトギヤ(プ-リ)カバ-取り付け
  94. 基準値
    T=6N・m{60kgf・cm}

  95. バルブクリアランス点検
    1. クランクシャフトを正回転させ、No.1シリンダーを圧縮上死点にセットする。
    2. □ 参 考 □
      No.4シリンダーのIN側カムノーズがほぼ真上を向く。


    3. 図の箇所のバルブクリアランスを確認する。
    4. 基準値
      IN 0.15−0.25(冷間時)
      EX 0.25−0.35(冷間時)

      □ 参 考 □
      基準値外の場合はクリアランスを測定し、記録しておく。


    5. クランクシャフトを正回転させ、No.6シリンダを圧縮上死点にセットする。
    6. 図の箇所のバルブクリアランスを確認する。
    7. 基準値
      IN 0.15−0.25(冷間時)
      EX 0.25−0.35(冷間時)

      □ 参 考 □
      基準値外の場合はクリアランスを測定し、記録しておく。


  96. バルブクリアランス調整
    1. バルブリフタを取りはずす。
    2. マイクロメータを使用して、取りはずしたバルブリフタの厚さを測定する。

    3. バルブリフターを選択する。
    4. 基準
      A  選択バルブリフタ
      B  取りはずしたバルブリフタの厚さ
      C  測定したバルブクリアランス
      IN A=B+(C−0.20mm)
      EX A=B+(C−0.30mm)

      □ 参 考 □
      • バルブリフタは、5.06−5.74mmの範囲で0.02mmごとに35種類の補給がある。(小数点以下第2位が奇数であるものの補給はない。)
      • バルブリフタ内部の識別No.は小数点以下2ケタの数値を示す。(図の場合5.45mmを示す。)


    5. 選択したバルブリフターを取り付ける。
    6. カムシャフトを取り付ける。
  97. シリンダヘツドカバ-取り付け
    1. シリンダヘッドカバー取り付け面を脱脂する。
    2. 図の箇所にシールパッキンブラックを塗布してヘッドカバーおよび新品のガスケットを取り付ける。
    3. 基準値
      T=15N・m{150kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      • シールパッキン塗布後、5分以内に取り付ける。
      • 取り付け後、2時間以内はエンジンを始動しないで放置する。