- 電動格納リモコン式ドアミラーを全車に標準設定しました。格納スイッチには,プッシュロックタイプを採用し,インストルメントパネルの運転席右側に配置しました。
- ミラーヒーターを全車に標準設定しました。ミラーヒータースイッチは,エアコンコントロールパネルに配置したリヤウインドゥデフォッガースイッチと兼用とするとともに,マルチディスプレイのエアコンモード画面にも配置しました。また,ミラーヒーターはワイパー駆動時でも作動し,使用性に優れたものとしました。
- ミラーヒーター制御の一部に,双方向ボデー多重通信システム(BEAN)を用いて行うものとしました。
- ミラー内蔵の電動格納回路に,フォトカプラー*を使用したロック電流検知タイプを採用しました。
- □ 参 考 □
- * : 発光素子と受光素子が1つのパッケージに収められており,発光素子に加えられた電気的変化を受光素子から取り出せるようにした結合素子。通常,発光素子は発光ダイオードを,受光素子はフォトトランジスターまたはフォトダイオードを使用します。フォトカプラーは光を媒体にすることにより入出力を電気的に分離することができます。
- 構成部品
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- 電動格納/復帰機能
- イグニッションスイッチ ACCまたはONで格納スイッチを操作すると,ミラーは格納または復帰作動を行います。
- 格納または復帰作動中にイグニッションスイッチをOFFすると,ミラーはイグニッションスイッチをOFFしたときの状態で作動を停止します。なお,イグニッションスイッチを再度ACCまたはONするとミラーは作動を継続し,格納または復帰位置になります。
- イグニッションスイッチ OFFで格納スイッチの状態とミラーの位置が異なっている場合(格納スイッチが格納側でミラーが復帰位置など)に,イグニッションスイッチをOFFからACCまたはONすると,ミラーは格納スイッチの状態に応じた格納または復帰作動を行います。
- 格納機能
- 左右のミラーが復帰位置で格納スイッチを格納側に操作すると,左右のミラーともに格納作動を行います。
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- 復帰位置から片側のミラーを手動により,前方可倒位置にするとミラーはその状態を保持します。このとき,格納スイッチを格納側に操作すると,左右のミラーともに格納作動を行います。
- 復帰位置から片側のミラーを手動により,格納位置にするとミラーはその状態を保持します。このとき,格納スイッチを格納側に操作すると,片側のミラーのみ格納作動を行います。
- 復帰機能
- 左右のミラーが格納位置で格納スイッチを復帰側に操作すると,左右のミラーともに復帰作動を行います。
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- 格納位置から片側のミラーを手動により,復帰位置にするとミラーはその状態を保持します。このとき,格納スイッチを復帰側に操作すると,片側のミラーのみ復帰作動を行います。
- ミラー作動中にミラーの動きが障害物により阻止された場合
- ミラーは障害物に動きを阻止された状態で停止します。このため,障害物を取り除いた後,格納スイッチを操作してミラーを格納位置または復帰位置にします。
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- ミラーヒーター機能
- イグニッションスイッチ ONで,ミラーヒータースイッチ/リヤウインドゥデフォッガースイッチ/ワイパーコントロールスイッチのいずれかを操作すると約15分間ミラーヒーターが作動し,鏡面の曇りを取り除くことができます。なお,ワイパーコントロールスイッチによるミラーヒーター作動は,INT/LO/HIのいずれのスイッチポジションでも行うことができます。
- 電動格納/復帰作動
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- 格納作動
- 左右両ミラーが復帰位置,格納スイッチが復帰側,イグニッションスイッチ ACCまたはONのとき,格納スイッチを格納側に操作すると,格納スイッチの接点A1・A2がB1・B2に切り替わります。このときコンデンサーCは放電を開始するため,電流がACC→B2→MR端子→D6→コイルRC→コンデンサーC→MF端子→B1→アースと流れ,リレー接点RAがONします。これにより,電流がACC→B2→MR端子→格納・復帰モーター→PTCサーミスター→リレー接点RA→MF端子→B1→アースと流れ,格納・復帰モーターが格納側に回転します。
- その後,格納作動が終了すると抵抗R3に過電流が流れ,抵抗R3の電圧が上昇するとともに,フォトカプラーPC2内のフォトダイオードD2に基準電圧以上の電圧がかかり発光します。さらに,D2の発光によってフォトトランジスターQ2がONして格納側に流れていた電流を,MR端子→D2→Q2→D4→R1→リレー接点RA→MF端子→B1→アースにバイパスすると,格納・復帰モーターへの電源が遮断され,格納・復帰モーターが停止します。なお,コンデンサーCの放電が終了すると,コイルRCの通電がなくなり,リレー接点RAがOFFするとともにコンデンサーCは充電を開始するため,リレー接点RAは,OFFした状態のままとなります。
- 復帰作動
- 左右両ミラーが格納位置,格納スイッチが格納側,イグニッションスイッチ ACCまたはONのとき,格納スイッチを復帰側に操作すると,格納スイッチの接点B1・B2がA1・A2に切り替わります。このときコンデンサーCは放電を開始するため,電流がACC→A1→MF端子→コンデンサーC→コイルRC→D5→MR端子→A2→アースと流れ,リレー接点RAがONします。これにより,電流がACC→A1→MF端子→リレー接点RA→PTCサーミスター→格納・復帰モーター→抵抗R3→MR端子→A2→アースと流れ,格納・復帰モーターが復帰側に回転します。
- その後,復帰作動が終了すると抵抗R3に過電流が流れ,抵抗R3の電圧が上昇するとともに,フォトカプラーPC1内のフォトダイオードD1に基準電圧以上の電圧がかかり発光します。さらに,D1の発光によってフォトトランジスターQ1がONして格納側に流れていた電流を,MF端子→リレー接点RA→R1→Q1→D3→MR端子→A2→アースにバイパスすると,格納・復帰モーターへの電源が遮断され,格納・復帰モーターが停止します。なお,コンデンサーCの放電が終了すると,コイルRCの通電がなくなり,リレー接点RAがOFFするとともにコンデンサーCは充電を開始するため,リレー接点RAは,OFFした状態のままとなります。
- 回路保護作動
- 何らかの異常により,フォトカプラーが機能しなくなったときはPTCサーミスターの抵抗値が増大し,電流を制限することで回路を保護します。
- ミラーヒーター作動
- イグニッションスイッチ ONで,ミラーヒータースイッチ/ウインドゥデフォッガースイッチ/ワイパーコントロールスイッチのいずれかをONすると,ゲートウェイコンピューター(AVC−LANアダプター)を介してエアコンディショナーアンプリファイヤーASSYへ作動要求信号が送信されます。これにより,ミラーヒーターリレーがONされミラーヒーターが発熱します。
- タイマー時間のカウントは,エアコンディショナーアンプリファイヤーASSYが制御しており,リレー ON状態を約15分間継続するとリレーをOFFします。
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